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拙HP「戦国島津女系図」の別館…のはず
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この人知っている人は重度の軍ヲタである、と思う。
あ、でも満州事変マニアなら名前ぐらいは知っているという人多いかも。

というのも
 満州事変の実行犯の一人がこの今田新太郎なのである。
ちなみに事変時は陸軍から出向中で、満州事変の一方の主・張学良の下で軍事顧問になっていたと言うから…何か妙な立場の人ですな。

先祖代々儒学者であったという学問に精通した両親の元で育った。
あの中江兆民とも近所で、兆民の息子・丑吉とは親友だった。なお後の話になるが、蘆溝橋事件後、対立が深まる中国・日本の仲裁を丑吉は当時陸軍中央で参謀だった新太郎に度々依頼している。しかし一参謀の新太郎にはどだい無理な相談だったと思うんですが。それくらい心配して追いつめられてたんでしょうな丑吉さん。
なお、この時新太郎は石原莞爾と共に「不拡大路線」を主張しています。これは丑吉の思いとも一致していましたが、残念ながら陸軍の中では少数派でした。

家庭はどちらかというとリベラル気風だった様に思われるのだが…軍人になっちゃった。
そして、関東軍での石原莞爾との出会い。…彼は思いっきり莞爾に洗の…いや感化され(^^;)陸軍一といっていい莞爾ファンになってしまったのである。前に話した辻ーんこと辻政信とはレベルが違うと私は思う。辻は確かに石原莞爾の名前をよく挙げており行動を真似ようともしたが、部下に失敗を押しつける(莞爾は絶対にこれはしない)など、真似は皮相的であった。一方、今田はその思考も行動も見習おうとしたのである。

…その末路に待っていたのは「莞爾の失脚と共に没落」という道であった。

昭和20年。新太郎は満州からも日本からも遠く離れたニューギニアの離島で、当時陸軍最強と言われた第36師団こと"雪”兵団の参謀長となっていた。
しかし、補給が全くない状態での戦闘は当たり前だが困難を極め、10000人いた師団は最後に全体では1/3まで減ったという。部隊の中には「玉砕」した物もあった。そして、今田は不幸にも?その生き残りの中にいたのである。
当時今田が残った同胞達に語った「母を語る」メモが今に残っている。   
(新太郎の甥に当たる人のHPより)
それは実は石原莞爾の思想の影響を受けた物であったようだ。

戦後、シンガポールに収容されるも戦犯にはならずに日本に帰国。が、その僅か3年後、昭和24年8月29日死去。奇しくも師匠の莞爾の死の2週間後であった。

戦後、同僚だった片倉衷が「今田新太郎がノイローゼになった」話を同じく同僚の遠藤三郎に語っている。
 石原(莞爾 ※ばんない補記)から「満州の王様」と皮肉交じりに命名された片倉(衷 ※ばんない補記)大尉(当時)は、興味深いエピソードも語っている。

 「今田大尉がノイローゼになったんだ。仕方なく内地に転任させた。あの人は十八日の夜北大営を急襲し(張学良の命令で)ほとんど無抵抗の支那兵を斬った。抵抗しない人間を斬ると印象に残るもんだ。幻想に襲われて夜眠れない~修養が足りないんだ」。
http://blog.goo.ne.jp/oceandou/e/c288c0892d28a5cb960501c246b925a8
-彼は軍人になってはいけなかった人なんだと思った。

おまけ
この人は検索するとどうも追悼録とかつくられてないみたいなのです。一応少将まで進んだ人なのであってもおかしくはないと思うんですが。
やはり軍歴の最後が悲惨すぎたから?謎。

「石原莞爾が気になる。」まさかここまで続くと思ってはなかったこのシリーズですが
莞爾よりもこの今田新太郎の方が気になりつつあります(をい)
…次回から「今田新太郎が気になる。」に改題しようかなヾ(^^;)
(でも莞爾より全然情報少ないけどな!_| ̄|○)

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