黒田家文書の島津さん 其の十二

大河離れ止めるか長沢まさみ来年「真田丸」ヒロイン
[2015年7月11日7時29分]
俳優堺雅人（４１）主演で来年放送されるＮＨＫ大河ドラマ「真田丸」（日曜午後８時）の出演者発表会見が１０日、東京・渋谷区の同局で行われ、新たな出演者２１人が発表された。同作は、視聴率が期待できる戦国時代の設定で、ヒロイン役に長沢まさみ（２８）を起用。今年の「花燃ゆ」が視聴率で低迷する中、堺は「まずは見て、批評を」とアピールした。
(後略)
http://www.nikkansports.com/entertainment/news/1505088.html

今年の大河『花燃ゆ』が予想通りのだめだめなんで、来年の大河『真田丸』に過剰に期待している人が多いようなんですが
長澤まさみがヒロインと言うことで駄作確定となりましたヾ(^^;)
※ちなみに今まで長澤まさみが絡んだ大河→『功名が辻』『天地人』

来年に期待していた皆様　諦めも肝心ですヾ(--;)

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さて
ずるずる引きずってきたこの企画もあと残すところわずかとなりました
…
つーか今回で終わってしまいたいくらいなんだが、長文なんだよな＿|￣|○

ではまいる。
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　(切封墨引)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　羽越中
如水様　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　忠興　
　　　　　人々御中　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　尚々松井(注1)罷り上り候刻、
　馬の儀仰せ越され候。
　　内府より拝領仕つり候青
　毛(注2)これを進らせ候。御気に入り候え
　かと存じ候。関東にては沙汰
　仕たる(注3)馬の由に候。今度一日も
　やすめ申さず乗り申し候。次第＼／に
　はりかんになり申し候。こたえ物に
　おいてはうけに立ち申すべく候。又
　鮭十尺進らせ入れ申し候。以上。
先書に申し入れ候え共、只今
玄蕃(注4)・松井佐渡守(注1)差し越し候間、申し入れ候。甲州
筑前を御拝領成され、御
外聞実儀珍重申し
得ざる儀に候。拙者儀、豊前、
その他豊後にて国東
郡・速見郡拝領仕り候。
今度両国にて御請け
取りの城々、両人に御渡し成され
下さるべく候。貴殿
御持ち分の城々の儀は、
態々と御用意成さるべく候。
いつにても御左右次第に
受け取り申すべく候。
一、去んぬる月三日の御状・九月晦日の
　御状(注5)何れも相届き申し候いつる。
　幽斎かたへの御状(注6)も、則ち
　相届き申し候。定めて直に御
　返事申さるべく候事。
一、松井に仰せ越され候口上、
　具に承り届け候。御一書の趣、
　甲州共談合申し候。御次いで
　次第に申し上ぐべく候事。
一、松井罷り上り候いて、今度の
　一巻具に承り候。我等への
　御懇の心付け共中々
　筆紙を尽くし難く候。御目に懸かり候いても、
　存ずるほどは御礼申され間敷く候。
　御隣国へ参り候間、弥
　御意を得申すべく候と満足此の事に候。
　貴様も御祝着成さるべしと
　存じ候とても、頓て御
　目にかかるべく候間、書中具さならず候。
　恐々謹言。
　　十一月二日　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　忠(花押)
＜２２５　細川忠興書状＞

(注1)松井、松井佐渡守→松井康之。細川家の家老。
(注2)青毛→実際に青い髪の毛の馬がいる…わけでは当然無く(^^;)、光の加減によっては青っぽく見える黒毛の馬のことだそうです(『黒田家文書１』ｐ．４９３解説）
(注3)沙汰仕たる→話題・評判となっていること
(注4)玄蕃→長岡(細川)興元。細川幽斎の次男、つまりこの手紙を書いている忠興の弟になる。
(注5)去んぬる月三日の御状・九月晦日の御状→如水から忠興宛に2通書状が送られたことは分かるのだが、「黒田家文書」等には該当する書状が無く所在不明とのこと(『黒田家文書１』ｐ．４９３解説）
(注6)幽斎かたへの御状→松井文庫所蔵古文書456号「慶長5年9月晦日付幽斎宛黒田円清書状」のこと(『黒田家文書１』ｐ．４９３解説）

慶長5年11月2日の日付が入った細川忠興から黒田官兵衛(如水)宛の書状です。前回記事でも少し触れた関ヶ原合戦後の転封の話が入っているのが目を惹きます。
細川忠興が、この転封で隣同志になる機会に黒田家と密に交流しようと、馬や鮭など数々の贈答品を贈った様子がうかがえます。またこの文書から見る限りでは黒田家側からも数々の心付けが送られていた様子がうかがえます。
…それがこの半年後には年貢のやりとりをめぐって大げんかとなり、修復不能の関係になったのは前回記事でも述べたとおり。なんだかねえ、と言うお話でした。

この記事の関連ネタ　こちら

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次回でこの企画最終回となります。島津家に関係した文書の紹介です。