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拙HP「戦国島津女系図」の別館…のはず
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うっかり戦国漫画様でこういうネタが掲載されていた。

「逸話文庫」という本に義久関連の話が三つほど載ってたのですが、最後に載ってた話が管理人の腹筋を直撃した。

例の如く超絶意訳→「伊達政宗が金箔の十字架背負って上洛したのは有名ですが、それより先に九州征伐で島津義久も金箔十字架背負って秀吉に降伏したんですよ。って南海道記に書いてる。」

確かに、『逸話文庫』見るとそうかいてあるなー

 
島津義久 張付柱を持ちて降る
伊達政宗、奥州一揆の時、秀吉の疑いを受け金箔打ちたる張り付け柱を担わせ、上京せしという。よく人の知るところ也。然るに此より先秀吉九州を征せし時、島津義久、磔の木に金塗りして降参し『もし赦さざる時はこの磔の木に掛かるべし』と云える由、南海道記に見えたり。(けん※unicode8AFC草小言)
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但し、ちょっと調べたところでは「南海記」なる史料はどうも存在していない様子。
ところが一字違いの「南海記」ならある(『改版史籍集覧』通記編7所収)。「…南海といえば南海電車普通四国とか和歌山のことだよね…期待薄だな」と思いつつもしっかり借りて読んでみました。
…予想的中、四国の鎌倉時代〜戦国時代を扱った本だった(^^;)
しかし、最後の方(第十八章)に何故か島津登場。おおそうだった、長宗我部元親・信親親子は九州御動座で酷い目に遭わされたんですよね…。島津氏の降伏まで書いてあるようだから、じっくり読んでみる



…島津義久が背負った金箔の磔柱の話がでてこなーい
島津義久の珍しいパフォーマンスシーンが見られると思って期待してたのにヾ(--;)
やっぱり『けん草小言』の著者の早とちりだったのか…
ちなみに『けん草小言』とは江戸時代に小宮山昌秀という人が書いた随筆らしいです(『日本随筆大成』第2期19巻所収)。

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<<追記>>
この記事を書いた後日、問題の『けん草小言』の所収されている『日本随筆大成』第2期19巻借りてきて読んでみました。



衝撃の事実が発覚。
なんと今回ネタにされた「島津義久の黄金の張り付け柱」の話自体が書いてない

…『逸話文庫』はどこからこの話を持ってきたのだろう…もっともこの話のように同じものでも所収されている本によって内容が取捨選択されているケースがあるようなので、ほかの『けん草小言』にはのっている可能性もありますが…。
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