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拙HP「戦国島津女系図」の別館…のはず
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この人、辞世の句はよく紹介されてるけど他のは余り紹介されてない…というかほとんど残ってないんですけどね(つ_`;)
今回紹介するのは、その貴重な物です。

「左衛門督歳久譜中」
「正文在頴娃菩提山大通寺」

前の左典厩久虎ハ、弓馬の家にむまれ、其道を執心し、酒宴舞曲の戯をそにし、諸人の挨拶を催、代〃公儀を守、年月を送り給ひしに、天正十五、三十の枕むなしく、南呂の初の比、世をはやふ身まかり給ふと聞しより、心ちまとひにけり、多年の情思ひあつめ、後日の嘲を不顧、みたの六字を句の上に置、桂岳林昌居士と唱、霊前に奉備となん、
 なかむへき人しなけれハ月たにも
  雲かくれ行夜半の空かな
 六の道いまこそいつれ世中を
  うしの車にめくりあひつヽ
 あなかちににしの空とも思ふなよ
  わか心こそミたの国なれ
 身こそかく此世をとをく去ぬとも
  面かけ残せときのまもみん
 谷の水峯の紅葉も其まヽの
  手向成けりをのかまに\/
 渕となり海と成てもかひそなき
  いにしへひとをこふるなミたは
   神無月四日        藤原歳久
(「薩藩旧記雑録」後編2-396)

挽歌を送られたのは頴娃久虎(永禄元年~天正15年8月4日)。詞書きにもありますが、享年30歳。「本藩人物誌」には書いてませんが、死因は崖から落ちた事による事故死とされます(『頴娃町郷土誌』)。

全体的に素直に死を悼んでいる気持ちがすんなり伝わってくるように感じます。
辞世の句といい、これと言い、歳久の和歌ってシンプルで、私は結構好きです。

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