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拙HP「戦国島津女系図」の別館…のはず
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12首目(?)はなんと連歌会。「12首目」でひとくくりにしていいのかなヾ(^^;)
しかもかなり長い_| ̄|○
義久の分だけ抜粋しても意味が通らないのでまとめて頑張って入力していきます。
「義久公御譜中」
「正文在平松真岳寺」
慶長十二年六月十八日
懐旧之連歌
露はたゝさなから玉のはちす哉 龍伯
池水きよき夏のゆふかけ 常久
にほとりの羽風絶ゝ音つれて 宗親
真砂つたひのみちのすえゝ 玄与
いく木立松ハらならし深みとり 忠通
あま雲はるゝ秋のすゝしさ 豊信
山窓にいまハた月をまちとりて 宗察
うち出けりなあさのさころも 有栄
帰るへきころとや旅をおもふらん 与進
風もしつかになる興津ふね 忠増
みるゝも浪に朝日の移ひて 政徳
たちにしあとにねたるとりゝ 元綱
かた分てふるやしくれの雨ならむ 武金
冬来てもまたさむからぬそて 龍伯
しはしたゝまきの戸ほそに端居して 常久
入にし月の名残こそあれ 宗親
行やらて秋の山路の仮まくら 玄与
きゝすてかたきさをしかの声 忠通
かなしさやたゝ我からのくれつかた 豊信
こゝろミたるゝおもひはかなや 宗察
なかめこし華はあらしに散つくし 有栄
つれゝにしのをくるなかき日 与進
春雨のをやミもやらぬ草の庵 忠増
たちこむる野のかすみいくむら 政徳
あさ沢の水のひゝきは幽にて 元綱
むすひやそむる氷なるらむ 常久
ほのしろく見ゆる梢のあきの霜 龍伯
松の葉わけの月のゆふくれ 玄与
ひやゝかに雲ふきはらふ風の音 宗親
つハさはなれすかけるとも靏 豊信
やとりをや出て行えの鷺ならむ 忠通
あけわたりたる遠かたのやま 宗察
夜もすからましハりつゝものむさけに 与進
罪ゆるされてかへるミやこ路 龍伯
こくふねはなミにへたゝるあかし瀉 玄与
しつまりけりなすまのうらかせ 元綱
月は猶あしたになるもかけ澄て 常久
をきそひにたる露のむら草 忠増
さまゝのなかめもよほす秋の庭 龍伯
とへかしとのミ人をまつくれ 宗親
ちきりてもあすをたのまむ命かは 玄与
おもひの程をいひハのこさし 忠通
みえしその面影をしもわすれかね 宗察
かすそふまりの名残おしけき 龍伯
袖にしもにはかに雨のそゝきゝて 与進
しのふむかしやなミたともなる 玄与
しほかまの跡をとふこそあはれなれ 政徳
おりゝことの松風の声 豊信
あたなりとしれは花にもうらみあれや 宗親
見れはこてふの遠さかるかけ 有栄
さひしさやなひくかきほの夕霞 元綱
人は帰りてさすやしはの戸 常久
塵の世をうしとや捨てすみぬらん 龍伯
苔地ふミわけむすふやま水 宗察
菊の香はなかれのすゑに浮ひ来て 玄与
秋をともとしくめるさかつき 有栄
出るよりうち向ひたる月のもと 政徳
あくこもさらにあらぬあらそい 与進
乗駒はけふのまつりを心にて 龍伯
とりゝならし袖のしらゆふ 玄与
誰もたゝたひのかとてのことふきに 忠増
とをき国までつかささたまる 豊信
代々にしも超つゝいまはおさまりて 忠通
あらしの後は雪のくれ竹 宗親
あつまりてすゝめ色とき声すや 宗察
往来たえたるみちのかたハら 元綱
あやしくもたかいひさけし中ならん 与進
うらみ出むもさすかはつかし 龍伯
海士のすむさとをたのめるさすらへに 豊信
明くれにしももくつ焼そて 忠通
蛟のこゑはと絶もやらぬ比にして 玄与
いく度もなくさむるうたゝ寝 忠通「本之儘 忠増」
板ふきのひまとめている月のいろ 有栄
露をさそへるかせ過ぬめり 常久
めくり行あとにもあきのうちしくれ 宗親
高根をうつむ雲のむらゝ 政徳
盛なるはなにかすミやけたるらん 忠通
さくよりそれと梅はまきれす 与進
越やらぬとしにもはるや立けらし 龍伯
声やゝちかき今朝のうくひす 元綱
竹の葉はミきりのうちにさしおほひ 常久
袖にふれ来る風そ涼しき 忠増
例ならぬこゝろなりしもをこたりて 玄与
取みるふみのふかきことハり 豊信
山すみもいてゝつかへん君なれや 忠通
民のさかへのしるきさとゝ 龍伯
爰かしこつま木のけふりたな引て 宗親
霜よりそらはあけはなれ行 有栄
声ゝに月にからすのなきさハき 与進
いねかてになる秋のさよかせ 宗察
ひきかこふ草の戸さしもうら枯て 政徳
いかにしのかむ夏の日さかり 忠通「本之儘 忠増」
所たゝかへ行やまの氷室守 豊信
つゝくともなき岩かねのミち 忠通
よそに見て帰るはおしき花の色 龍伯
松の木すゑにかゝる藤かえ 宗親
明ほのゝはるとやきなくほとゝきす 玄与
雲引すつるよとの川風 宗察
くりいれてとむる小舟の綱手なは 与進
おさまりにけりゆうなミの音 常久
龍伯十二句 与進九 常久八 忠増七 宗親九
政徳六 玄与十一 元綱六 忠通九 武金一
豊信八 宗察八 有栄六
(「薩藩旧記雑録」後編4-361)
詞書きを見るとすぐ分かりますが、心岳寺(上記では「真岳寺」)で行われた島津歳久の追悼連歌会のようです。といっても歳久と直接関わりがあるのは兄の義久と孫の常久ぐらいしか見あたらないのがアレですが(苦笑)。あとは義久と親しい家臣が列席しているようです。
列席者メンバーについてはこの後に書かれた史料で詳しいデータが判明します。
『旧雑抄』「歳久ノ譜中ニアリ」
慶長十二年六月十八日
懐旧之連歌
露はたゝさなから玉のはちす哉 龍伯公
池水きよき夏のゆふかけ 常久
「他ニ数行略ス」
龍伯公十二句 常久八 平田肥前入道与進九 宗親九
 佐多宮内少輔忠増七 阿蘇玄与十一 鎌田源六政徳六 川上又左衛門忠通九 野村才右衛門元綱六
 八木新右衛門豊信八 調所弥二郎執筆武金一 山田民部少有栄六 鮫島備後入道宗察「宗親同人カ」
(「薩藩旧記雑録」後編4-362)
最後に「鮫島備後入道宗察は"宗親"と同人か」と補注で書いていますが、この推察は間違いで、「宗親」は平田宗親のことでしょう。

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