忍者ブログ
拙HP「戦国島津女系図」の別館…のはず
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

(後略)部分に書かれていた他の参列者の追悼歌です。
 惟新様
南なかそらにすみのほりゆく月影の名残かすめる袖の雨かな
無むかしとてとをくハあらぬ跡なからありしにかハる春のかなしさ
阿あたし野の名におふ草の枯生さへもえいつるときにあひぬるものを
弥みちしるへするやミなミの岸ならしすゝしくさそふ船のをひ風
陀たきのをと松のあらしも声をへて身にしミまさる法の場かな
仏ふかき夜に鏡のひゝきさえヽてうきよの夢とさめはてにけり
大炊助久正
南なかき日にしつこゝろなくちる花はおのつからなる時やしるらん
無むかしにもかわらぬ影や二月のなかはの月の雲かくれしは
阿あさ茅ハらかすめる露の玉ゆらのきミまつさたになき世のかなしも
弥ミつの道すゝしき法にひかれてやおもなの家をいつる小車
陀たちのほるけふり身にしむ鳥へ山いつくのたれかよそに見てまし
仏ふる寺のゆうへいかにととひよれはさえたるかねの声ハかりして
追善
わかれつる仏をしたふきさらきのなけきのほとのおとりやハすれ 宗可
あちきなやもろこしならは暮よりも焼香に見えぬなき玉のかけ 元巣
なき跡をあわれかたみの夕けふりしはしは残せ春のやま風 遊浦
(「薩藩旧記雑録」後編4-423)
「惟新様」はこの法要で供養されている「宰相殿」の夫・島津義弘その人であることは拙ブログをお読みの方は既にご存じの話ですが、義弘がこの妻を溺愛していたのは『島津義弘の賭け 』などでも紹介され有名な話で、島津家恒例の「南無阿弥陀仏」を頭文字にしたこの追悼和歌にも、妻に先立たれた思いがにじみ出ています。

拍手[0回]

PR
Comment
name 
title 
color 
mail 
URL
comment 
pass    Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
コメントの修正にはpasswordが必要です。任意の英数字を入力して下さい。
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
最新コメント
[09/22 書き人知らず]
[09/22 大嶋昌治]
[06/28 Albertbaw]
[05/19 春山]
[05/06 桐野作人]
最新トラックバック
ブログ内検索
プロフィール
HN:
ばんない
性別:
非公開
自己紹介:
初めての方はこちらの説明をお読み下さい。リンク・引用の注意もあります。

プロフ詳細はこの辺とかこの辺とか
カウンター
バーコード
アクセス解析
P R
Template by Crow's nest 忍者ブログ [PR]