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拙HP「戦国島津女系図」の別館…のはず
新年あけましておめでとうございます。
喪中の皆様におかれましては寒中お見舞い申し上げます。

本年も本サイト及び拙ブログ
余り更新はかどらないと思いますがヾ(--;)
宜しくお願い申し上げますです…

では早速

奇遇にも、元旦にふさわしく春をことほぐ歌 
一気に7首もあります⊂(。Д。⊂⌒`つ
「義久公御譜中」
「此本在御文書方」
慶長三年正月廿日、 近衛殿御会初にめし出され候時、
鶯入新年語
月も日もをそきみたにはうくひすの
老せぬこゑに春やしるらん
きのふまてこゑせぬ園の鶯も
春たつけふやはつねなるらん
此昨日まての歌、紹巴ハこゑと云、音と云、字いかゝと被仰候、龍山様ハくるしかるましきと被仰候、其故ハ、
今日よりハつきてふらなん我宿の薄をしなミふれる白雪
又秋のゝ草のたもとか花すゝきほに出てまねく袖とみゆらん
かやうに候へハ、歌によるへし、此歌ハくるしかるましきと被仰候、紹巴も後ハ同し被申し、是為後学書付置也、
「同」
 当座契待恋
かねことをたのミ\/てまつ夜半の
      を  そ
更行そらや鳥のしらする
「同」
名所松
花は根にかへりゆきても高砂の
尾の上の松やときはなるらん
是は春の御会にて候、春の気に入候、珎重のよし紹巴被仰候、
「此本在御文書方」
ミやこにての花みに詠之、
海山を分こし田舎のたもとをも
はなにへたてぬ都人かな
「仝上」
伏見之内墨満寺と云寺に、墨染とて名木の桜あり、其の花みに、
塵の世をよそにそおもふ古寺の
花になしたる墨染のそて
「仝」
建仁寺の藤を見て、一枝所望いたし候へハ、おしみてくれす、此歌をよみてつかハすときは、則一枝手折てとらする也、
花もりのゆるさは藤の枝すこし
手折てゆかん我つとのため
(『薩藩旧記雑録 後編』3-366)

「月も日も」「きのふまて」「かねことを」「花は根に」「海山を」「塵の世を」「花もりの」が義久作の和歌、
「今日よりは」「秋のゝの」は龍山こと近衛前久作の和歌。
前久の新年会に招待され、里村紹巴らと同席して新年の歌会を楽しんでいたようです。
但し、「海山を」「塵の世を」「花もりの」はこの新年会の時の作ではなく、この後の時期に作歌された物(歌の内容から新暦4月~5月頃の作かと)で、まとめて掲載されたようです。
義久らしさがでている歌は一番最後の「花もりの」の歌かと思います、皮肉っぽいところがヾ(--;)

「墨満寺」は現在同名の寺はないが、おそらく墨染寺のことと思われます。

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