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拙HP「戦国島津女系図」の別館…のはず
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島津義弘はゲームヲタなら当然ヾ(^^;)、大河ドラマでも関ヶ原の合戦がらみで出てくることが多い武将なので、戦国大名・島津家を良く知らない人でも名前を知っている人は多いと思われる。

しかし、この人が「義弘」に改名した経緯を研究した論文などはおそらく皆無なのではないであろうか。

まず、天正14年にあの足利義昭から上一文字を偏諱にもらい「義」と改名する。ちなみに「義珍」で「よしまさ」というらしい(「町田氏正統系譜」『鹿児島県史料』所収)。…一発で読めない…。
ところが翌年、早々と有名な「義」に改名してしまう。前掲「町田氏正統系譜」によると天正15年8月のことらしい。この改名には同年の豊臣秀吉の「九州御動座」により、島津家は豊臣秀吉軍の前に完敗、ほぼ九州一円を支配下に納めていたのもつかの間、一気に薩摩・大隅・日向の一部と領地を大幅縮小させられる。これが改名のきっかけになったのは間違いないだろう。

しかし、更に疑問がある。「珍」にしても「弘」にしても、以前には島津氏がこれらの字を名前で使っていた例がどうも管見では見あたらないのである。
…今回は見たまま珍字の「珍」はおいといてヾ(^^;)、「弘」を検討してみたい。



「○弘」「弘○」という名前の武将は義弘以前のご先祖様の中にはいないようだが、ズバリ「義弘」という名で有名な武将が過去には存在した。
 大内義弘
現在の山口県を中心として勢力をふるった守護大名・大内家の室町初期の当主である。南北朝末期の混乱期の室町幕府を支え、最盛期には周防・長門・石見・豊前・和泉・紀伊の計6カ国の守護となった。が、その権勢を脅威に感じた足利義満によって攻め滅ぼされたという、激烈な生涯を送った人物である。

実は、島津義弘とこの大内義弘が間接的に関係があったという説を、wikipediaでみてビックリした。
妙円寺 (日置市)
問題箇所についての質疑応答
興味深く読みつつも、何しろ誰でも何でも書き込めてしまう(よって、ガセネタも多い)wikipediaだけに話半分に聞いていたのだ
が、
なんと、本当の話だったらしい(○。○)

後日、別件で検索しているときに問題の日置市の妙円寺が公式HPを作っていたことが分かり、その沿革を見ると
(当寺は)今より約600年程前の、室町時代の高僧、石屋眞梁禅師により、時の長州太守大内義弘の息女の供養のために建立されました。

後に、島津家十七代当主、島津義弘公が石屋禅師の教えにいたく感銘し、自らの菩提寺と定めて更に栄え、その規模は380石を誇りました。島津義弘公の曹洞宗への信仰は並々ならぬもので、明治二年迄は義弘公の仏像が置かれていました。(以下略)
http://myoenji.jp/goaisathu.html

とある。
もっとも、江戸時代後期に書かれた『三国名勝図絵』等に掲載された沿革とは異なるうえ、上記公式HP沿革の続きにもあるように、妙円寺は廃仏毀釈で寺伝の多くを失ったため、どこまで本当かという問題点はある。
しかし、妙円寺の主張が事実とすれば、島津義弘は大内義弘にあやかって改名したという考えも成り立つのではないだろうか。

だが、疑問は残る。先述したように、大内義弘は
時の中央政権に逆らい滅亡に追い込まれた
人物である。どうして島津義弘はそのような不吉な人物の名前にあやかろうとしたのであろうか。

…この話題、また思いついたら続く?ヾ(--;)

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