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拙HP「戦国島津女系図」の別館…のはず

旧版_(。_゜)/のほうを図書館で借りて読みました。
それはこちら

明治時代も後半に入っているというのに今だ江戸時代同然の生活を送っている(送らされている?)大名華族、
元主君を自慢できる欧米風貴族にしようとする維新元勲達
それに抵抗する勢力(おお、今風の言い方だヾ(^^;))である旧家臣・召使いや親族(?)
などなど、個性のきつい人たちに囲まれて奮闘するイギリス人女性「家庭教師」と島津忠義の遺児たちが実におもしろいです。
※「家庭教師」と各個(「」)付けなのは、役職としては家庭教師として赴任した物の、実際は家政改革や母親代わり(注:島津忠義の子供達はすべて妾出生で、実母は養育に全く手が出せなかった)を務めたため。

旧版の方は写真は多い物の、細かい解説がないので、時代背景や人物に関する予備知識がないとちょっと状況を理解するのがしんどいかも知れませんが。


全部を紹介すると著作権に引っかかってしまいますので、いくつかおもしろエピソードを紹介しますと…
  • 島津家の女中達に感謝の気持ちを込めてオーデコロンをプレゼントしたところ、翌日「飲んだら非常に気分が悪くなったが、アレはなんて酒なんだ」と苦情が来た。
  • 赴任した当初は1日三食必ずステーキが付いてきた。日本食ばかりではかわいそうと思われて、一応気を使われていたらしい。
  • 漬け物とチーズとどちらが臭いかでバトル
  • 「何で日本人はきびきび働けないのよ!」→今と全く逆ですな。
  • 「外人だからってじろじろ見るんじゃないわよ!」→特に島津家の子弟を引率していった東北・北海道でひどい目に合われた模様。
  • 外国に住んでいる日本人はアレな人が多いが、日本に住んでいるイギリス人も大概な人が多い
  • 島津邸でヨシモト芸をさせられた大山巌元帥
…このくらいにしておきましょうか。

島津家に興味はなくても、明治時代の風俗や国際情勢などに興味のある方は必読の書だと思います。いや、それらに興味が無くても昔と今の日本人の違いがいろいろと分かって非常におもしろい本です。
ただ、読んでいても、どうも書き手のイギリス人の方に共感することが多かったです。
明治時代の日本人と今の日本人は物の考え方も全く変わってしまったようだ。

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