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拙HP「戦国島津女系図」の別館…のはず
「征韓録」”島津兵庫頭義弘主父子金化之城警衛之事附久保主虎を射る事”より
※長文のためばんないによる口語超訳が施されてます。
(前半略)この頃晋州(現在の慶州南道)より牧司(もくそ)という者が、大勢を率いて攻めて来るという噂があった。その防衛のためである(※前半略した文章に武将の配置について述べてあるが、そのことを指している)。特に金化城は、咸鏡(えあん)・江源(かあん)・慶尚(けぐしゃく)(※本来の日本語の読みではなく、当時の韓国語のルビか?)三道の間にはさまり、敵地の真ん中にあって大変危険という話のある場所であった。そこで、義弘に(金化城に)在城するようにという命令が降った。この頃、義弘は永平城にいたがこの命令を受けて、息子の久保と共に同年(=文禄元年)12月、金化城に移った。程なく、(咸鏡・江源・慶尚)三道にいる敵が猛攻撃を行い、城の後ろの高い山から城内を伺っている状態となった。ある時、この高い山に敵が来たと聞いた久保は、20騎ばかりの供と鉄砲足軽200人あまりを従えて、門を開いて打って出て、大勢敵が居るところを大鉄砲でうち払い、右へ左へと退散させた。討ち取った敵は29人。その首を山中の木の枝にかけて並べた上、その胴体も同じ木にくくりつけて帰還した。(以下略)
 
ある時、久保は鷹狩りをしようとしていたところ、そこにいた木こりや草刈りやらが「この山には虎がいておっかないんですよ」などと口々に言い立てた。それを聞いた久保は家臣に命令して、自ら大鉄砲を持ってその虎を射止めてやろうと追いかけ始めた。その命令で供奉していた人もあちこちに散って、(虎がいるという)その小山を取り巻いていると、確かに2,3町(約220m~330m弱)離れたところに一匹の虎が眼光鋭く尾を振り身を縮めて今にも久保に襲いかかろうとする状態であった。このピンチに供奉していた人たちは手に汗を握り固唾を飲んでいたところ、大山新藤という侍が走り寄って久保の御前にひざまずき、「久保様の鉄砲を私の肩に掛けて、あの虎を狙って下さい」と申し終わる間もなく、その虎が久保を襲ってきた。「あわや!」と思ったところ、大田吉兵衛忠綱という侍がその虎に「おーいこっちだ」と声をかけたところ、その虎は大田の方を向いた。その隙に久保は鉄砲で虎の頭を射抜いた。これでさすがの猛獣も断末魔を迎えたときに大田がすぐに走り寄って刀を虎の口に唾の元まで付きこんだ為、虎は死んだ。その時、羽生某なる侍が鉄砲を売ったが、間違って大田の股に当たってしまった。最も軽傷だったのだが、羽生は「迂闊であった、面目ない」とその場で切腹して死んでしまった。武士の理ではあるが全く浅ましいことである。(以下略)
んで、両件に関する義弘パパの反応ですが
上記に関しては「よくやった!感動した!」(義弘主件の働を聞て、感悦大方ならず)
なんですが、
虎狩りに関しては「…なんで久保はいつもそう粗忽者なんだよ。・゚・(つд∩) ・゚・ 。」(歎じて曰、暴虎馮河して死れども而も悔無き者は、君子の取らざる所也。馮婦が車より下て臂を攘けし事も、全く世の笑ひをまぬかれずとて、深く嘆息有りつるが、又仰せ有りけるは、都て久保の行跡粗忽の儀、今に始めぬ事なり。)
とご立腹(というか、呆れてた?)だったようです。

あとこの後にもエピソードがあるのですが、忠清道の普天と言う所に駐屯していたときに、やはり騎射の訓練のために外に出ていたところ、明の兵士が島津軍の下僕(草刈り中だった)を殺したことを知り、単騎で追いかけて2つ首取ったという話も書いてあります。その後、義弘には「そんなことやってたら大将の器じゃないよ…」と鷹狩り禁止令を出され、更にあの石田三成まで苦情の手紙を久保に送ったそうなのですが。
結構暴走型だったのかな>久保
というか忠恒はもっと暴走型だったから、暴走遺伝子を義弘が持っていて遺d(以下自粛)

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