忍者ブログ
拙HP「戦国島津女系図」の別館…のはず
慶長8年は義久の父・貴久の33回忌でした。
その追善の和歌。島津家恒例の「南無阿弥陀仏」を頭に付けてお送りします。
「義久公御譜中」
「此本在御文書方」
大中良等庵主三拾三廻にあたれり、追善のためにみたの名号をかふりに置きつゝかさる六首をつらね、霊前に手向たてまつるものに南、
法印龍伯
南 夏のよの月ハしハしの程もなく
西の空をや行ゑなるらむ
無 むらさきの雲は遙にへたつとも
なくねをもらせやよ郭公
阿 秋ちかき森の木かけハ夕たちの
そゝかぬ露に袖そしほるゝ
弥 みそち過三とせになれは斧のえの
朽しはかりの心地こそすれ
陀 たらちねの親のいさめを大方に
おもひしやいま悔のやち度
仏 筆の跡にとゝめ置てやいにしへの
みちのをしへも絶ぬすゑの世
慶長八年六月廿三日
「昔写しタルト、参照スヘシ」
(「薩藩旧記雑録」後編3-1833)
ほぼ同文の物が、直前の3-1832文書にも載っています。こちらの方が自筆なのかも知れない。
しかし、後半に無関係の和歌1首と文章が混じっているようにも見える。
「古御文書三番箱中」
竜伯
南 夏のよの月はしはしのほともなく
西の空をやゆくゑ成らん
無 むらさきの雲ハはるかにへたつ共
鳴音をもらせやよほとゝきす
阿 秋近き森の木かけハ夕たちの
そゝかぬ露に袖そしほるゝ
弥 みそ地くれ三とせになれはをのゝえの
朽し計のこゝちこそすれ
仏 筆の跡にとゝめ置てやいにしへの
道のをしへも絶ぬ末の世
秋風の柳か枝を吹とても
ちりてつれなき一葉成けり
柳枝臺の歌とて詠之、
三年つもれはと仕候へ共、アル人つもれはハ聞へましく候、なれはにて可有ト申候ほとに、かやうニ書付申候、さりなからいかゝ可有之候哉、同ハあやまりヲあそはし付被下候ハゝ、可忝候、
(「薩藩旧記雑録」後編3-1832)

拍手[0回]

PR
Comment
name 
title 
color 
mail 
URL
comment 
pass    Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
コメントの修正にはpasswordが必要です。任意の英数字を入力して下さい。
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
01 2025/02 03
S M T W T F S
1
3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 25 26 27 28
最新記事
(02/24)
(02/02)
(01/27)
(01/26)
(01/25)
最新コメント
[01/23 ばんない]
[01/20 書き人知らず]
[05/19 春山]
[05/06 桐野作人]
[12/30 ばんない]
最新トラックバック
ブログ内検索
プロフィール
HN:
ばんない
性別:
非公開
自己紹介:
初めての方はこちらの説明をお読み下さい。リンク・引用の注意もあります。

プロフ詳細はこの辺とかこの辺とか
カウンター
バーコード
アクセス解析
P R
Template by Crow's nest 忍者ブログ [PR]